風しんが流行しています! ~風疹抗体検査・予防接種を受けましょう~
こんにちは。目黒駅東口より徒歩3分 目黒みらい内科クリニック 院長のけい先生です。
7月30日国立感染症研究所 感染症疫学センターより
が出されました。
要点をまとめると
・2019年7月21日までの風しん累計患者報告数が2004人と増加。
2018年の報告数が1年間で2917人であり、それを上回るペースでの増加がある。
・2014年以降見られなかった先天性風疹症候群の報告数が3例あり
・地域別報告数:
東京都736人、神奈川県246人、千葉県176人、埼玉県173人、大阪府120人と首都圏ならびに大阪府で100人以上と報告が多い。
・年齢・性別
報告患者1893人(94%)が成人。男性1593人、女性411人と男性が女性の3.9倍多い。
男性患者のうち、特に30~40代に多い(男性全体の60%)
女性患者のうち、特に妊娠出産年齢である20~30代に多い(女性全体の64%)
・症状(重複あり):
発疹1975人(99%)、発熱1789人(89%)、リンパ節腫脹1146人(57%)、結膜充血(47%)、咳502人(25%)など。
発熱、発疹、リンパ節腫脹がすべてそろった人は1024人(51%)
・推定感染源:
記載がないもの1503人(75%)
記載があった男性264人中:職場と記載155人、家族28人
記載があった女性80人中:家族と記載42人、職場と記載26人
以上となります。
今回の報告を見ると、
・東京都での報告が多いこと
・成人男性、特に30代から40代を中心にみられること
・感染源が推定される場合、職場もしくは家族からの感染が考えられるが大半はどこで誰からもらったか不明であること
が特徴として挙げられます。
もし発疹が出現し、発熱やリンパ節の腫れなどを認めた場合には医療機関を受診し、検査を受けることをお勧めします。
(発疹のみ等で発症する場合もありますので、職場や家族で風しんにかかった人がいる場合や心配な時は医療機関を受診して下さい)
またこの患者報告数の増加を受け、改めて風しん抗体検査、必要に応じて予防接種を受けるよう勧めています。
現在厚生労働省主導のもと、風疹に対する抗体価の低い年代である昭和37年4月2日から昭和54年4月1日生まれの男性に対し原則無料で風疹抗体検査ならびに予防接種を行っています。
以前このブログでも書きましたが、あわせてお読みください。
また上記の男性以外でも
・妊娠を希望する女性
・妊婦、妊娠を希望する女性の夫等、同居者
を対象とした風疹の抗体検査ならびに予防接種の費用助成をしている自治体も増えてきています。
詳細は現在お住いの自治体のホームページを検索してみて下さい(「〇〇市、風しん」など)
品川区の対策はこちらをご覧ください。
*当院は品川区の風しん抗体検査・予防接種契約医療機関となっておりますのでご相談下さい。
そして上記に含まれていない方でも風しんにかかったことがなく、風しんの予防接種を受けたことがない方や、受けたかどうかわからない方についても風しんの予防接種を受けることが勧められています。当院は風しん・麻しん混合ワクチンを用意しておりますのでご相談下さい(但し全額自己負担となります)。
風しんは予防接種で予防可能な病気です。
これを機にご自身が風疹に対する抗体(抵抗力)を持っているか確認し、抗体が少なければ予防接種を受け風しんに対して備えるようにしましょう。
本日も最後までお読みいただき誠にありがとうございました。
けい先生