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コレステロールのお話② ~脂質と脂肪、あぶらの違いは何ですか~

こんにちは。目黒駅東口より徒歩3分 目黒みらい内科クリニック院長のけい先生です。

 

前回のブログで少し予告しましたが、今日は言葉のお話ですね。

 

脂質と脂肪、あぶらの違い

 

についてお話したいと思います。

 

 

まずは一番身近な

 

「あぶら」

 

について。

 

皆様、「あぶら」というとどんなものを思い浮かべますか?

 

料理の時に使うサラダあぶら、なたねあぶら、こめあぶら、ゴマあぶらや

魚のあぶら、肉のあぶらなどが出てくるでしょうか。

 

いずれも料理をおいしく頂くのに大事なものですよね。

 

ここまでわざわざひらがなで「あぶら」と書いてきましたが、「あぶら」には

 

「油と脂」

 

があります。

 

その違いは

 

油・・・常温で液体

脂・・・常温で固体

 

となるのです。

 

よってサラダ「あぶら」、なたね「あぶら」、こめ「あぶら」、ゴマ「あぶら」など液体のものは「」ですし

魚の「あぶら」、肉の「あぶら」は固まっているので「」と書くわけです。

(加熱すれば「脂」も液体になりますので、「常温で固体」というところがポイントです)

 

あと「」は植物由来のものに使われることが多く

」は動物由来のものに使われることが多いようです。

 

このあぶら「油」とあぶら「脂」をまとめて

 

「油脂(ゆし)」

 

と言います。

 

この言葉、よくみるとあぶらの意味をもつ漢字2つをくっつけただけなんですね。

 

 

次にこの油脂の構造を細かく見てみましょう。

 

いつも色々イメージしてもらっていますが、今回の油脂のイメージは

 

「こいのぼり」

 

です。

 

私の小さいときには、5月5日のこどもの日にあわせボールに鯉のぼりを上げている家庭も多かったですが、以前より減ってしまいました。

それでもポールに黒、赤、青、緑などの色とりどり鯉のぼりがあがっているのを見るのは気持ちがいいですね。

最近はマンション住まいの方用にベランダで使える鯉のぼりもあります。

風にたなびいて鯉のぼりが空を泳いでいる姿が目に浮かんだでしょうか?

 

3匹浮かんでいるとこんな感じです。

(いい日本再発見 ホームページより抜粋)

 

イメージがわいたところで、油脂のお話に戻りましょう。

 

実はこの「油脂」、ほとんどが

 

「トリグリセリド(トリアシルグリセロール)」

 

と言われているものなんです。

初めてこの言葉を聞く方もいらっしゃるかもしれませんが、

 

「中性脂肪」

 

と(ほぼ)同じと思ってください。

 

なのでざっくりと

 

油脂=トリグリセリド=中性脂肪

 

としておきましょう。

 

この油脂=トリグリセリド=中性脂肪は下のような形なんですね。

(農林水産省ホームページ 油脂 より抜粋)

 

もう少し分かりやすい図になったのがこちら

(路地裏の栄養学 ホームページより抜粋)

 

グリセロールというもの1つに脂肪酸というものが3つくっついたのがトリグリセリドなんです。

ここでトリグリセリドと、鯉のぼりを並べてみると・・・・

 

 と 

 

似てませんか?

 

「トリグリセリド」のグリセロールが「鯉のぼり」のポールに

「トリグリセリド」の脂肪酸が「鯉のぼり」の鯉に

 

当てはまる訳です。

 

そしてこのポール(グリセロール)にどんな鯉(脂肪酸)がつくかで、性質がいろいろ変わります。

同じ「あぶら」でもかたや常温で固まったり、液体になっていたりするのは

 

ついている脂肪酸の種類の違い

 

というわけです。

(脂肪酸のお話まですると話が膨らみすぎますので、今日は省略させていただきます)

 

ここまでよろしいでしょうか?

 

 

次にようやく

 

「脂質」

 

です。

 

この脂質は何かというと

 

中性脂肪、コレステロール、リン脂質や脂溶性ビタミンなどを含めたもの

 

となります。

コレステロール以外は「脂」の字が入っていますので、

 

「脂質の仲間なんだな」

 

と分かりやすいと思います。

 

ちなみに脂溶性ビタミンとは、ビタミンの中でもあぶら(油脂)に溶けやすいビタミン(ビタミンA,D,E,K)のことを指します。

リン脂質はコレステロールとともに細胞膜を作る大事な役割を持っているものです。

 

「油脂」=トリグリセリド=中性脂肪でしたので、

「脂質」は油脂よりも中に含む物質の範囲が広い、と覚えておいてください。

 

 

最後に

 

「脂肪」

 

ですが、「皮下脂肪」や「内臓脂肪」といった言葉を聞くことがあると思います。あとは「脂肪肝」などですね。

主には人間や動物の身体や内臓についた

 

「中性脂肪」

 

のことを「脂肪」いいます。

 

あれ、そうすると先ほど

 

油脂=トリグリセリド=中性脂肪

 

と説明したので、

 

油脂=トリグリセリド=中性脂肪=脂肪

 

となるのでは?と思った方・・・そうなんです。

なんだかよくわからなくなってきましたね。

 

ここまでいろいろ書いてきたものの、いろいろ調べてみると

 

脂質、脂肪、あぶら(ゆし)の意味は厳密に分かれておらず、あいまい

 

ようなんです。

 

特に「脂肪」と「あぶら=脂」はほとんど同じ。

牧場にいる牛に対しては「脂肪がついている」といいますけど、これが加工され肉になったら「あぶらがのっている」

になるのですね。でもこの「あぶら」を口からとり分解、吸収されて身体についたら「脂肪」になります。

ただ「脂ののりがいい牛なんだ」ともいいますし・・・やっぱりあいまいですね。

 

 

ここまでいかがでしたでしょうか?

 

なかなかスッキリとした説明にならなかったのですが、少しでもあぶらに興味を持っていただけると嬉しいです。

 

本日も最後までお読みいただきまして誠にありがとうございました。

 

けい先生