血圧・コレステロール・中性脂肪・尿酸値が高いと言われたら|目黒・白金台の内科
最終更新日:2026年8月10日
こんにちは。目黒駅東口より徒歩3分、白金台駅より徒歩9分 医療法人社団FU-WA 目黒みらい内科クリニック院長のけい先生です。
本日は、健康診断で「血圧が高い」「コレステロールや中性脂肪が高い」「尿酸値が高い」と指摘されたときに、症状がなくても一度内科へ相談していただきたい理由についてお話していきます。
健康診断の結果を見て、このように感じることはありませんか。
「体調はいつもと変わらないし、次の健診まで様子を見てもいいのかな・・・」
「病院へ行ったら、すぐにお薬を飲むことになるのだろうか・・・」
「食事や運動を自分で頑張ってから受診した方がいいのかしら・・・」
忙しい毎日の中で症状がないのに病院やクリニックへ行くことは、ついつい後回しになってしまうものですよね。
また、受診すると病気だと決まってしまう、薬が始めましょうと言われそうで、少し怖いという方もいらっしゃると思います。
その様な皆様に、まずはお伝えしたいことがあります。
一度数値が高かっただけで、すぐに病気の診断が確定したり、お薬の開始が始まるとは限りません。一方で、そのままなにもしないでおくと症状のないまま身体の状態が変化していくことが多いため、まずは病院やクリニックを受診してもらい「今の状態を確認する」ことに意味があるのですね。以前から指摘されていた方も、あらためて気になった「今」がよいタイミングです。
今回は、それぞれの数値の見方と、内科を受診すると何を確認できるのかを、順に分かりやすくお話ししますね。
症状がないのに、なぜ受診した方がよいのですか?
血圧が高い高血圧、コレステロールや中性脂肪が高い脂質異常症、尿酸値が高い高尿酸血症は、自覚症状がほとんどないことが珍しくありません。けれども、「症状がないこと」と「将来身体に影響がないこと」は同じではないのですね。
高い血圧は血管、心臓や腎臓などに負担をかけ、脂質の異常は血管(動脈と静脈がありますが、動脈の方です)の動脈硬化を進める原因になります。尿酸値が高い場合には、突然足などの関節が腫れて痛みが出る痛風だけでなく、尿路結石や腎臓の負担にもつながっていきます。
長年この様な状況が続くことで、ある日心臓の血管が詰まる狭心症や心筋梗塞、脳の血管が詰まったり切れたりする脳梗塞や脳出血などの脳卒中、痛風の発作や尿管結石による痛み、腎臓の働きが低下することにより起こるむくみなどの病気や症状が出てきます。この様になる前に「今」の状態をしっかり評価し、今後どうしていくか考えるきっかけとすることが健康診断の大切な役割なのですね。
血圧が高いと言われました。高血圧かどうかはどのように判断するのですか?
自宅で血圧を測ってもらうと驚く方もいるのですが、実は血圧はずっと同じでなく、測る時間や緊張の程度、睡眠不足、寒さ、運動、飲酒などによって変化するのが普通なのですね。そのため、健診で一度高かっただけで高血圧と決まるわけではありません。
実は高血圧の診断基準は「どこで測った血圧なのか」によって変わるのですね。
診察室で測った血圧では、上が140mmHg以上、または下が90mmHg以上です。
自宅で測った家庭血圧では、数日間測った平均が上135mmHg以上、または下85mmHg以上の場合が高血圧の基準になります。
病院に来ると緊張するのは自然なので、その分診察室の方が血圧が高くなるのですね。
そしてこの緊張のせいで診察室で血圧を測った時だけ高くなる「白衣高血圧」もあれば、普段生活している自宅や職場で高くなる「仮面高血圧」もあります。上腕型血圧計(二の腕で測る血圧計のことです)で測った朝と夜の記録を、数日分お持ちいただくと大変参考になります。
なお、高血圧の診断基準と治療で目指す数値は同じではありません。
血圧を下げる場合の目標の値(降圧目標といいます)は、原則として診察室130/80mmHg未満、家庭血圧125/75mmHg未満ですが、体調や持病などにより個別に考えます。
2025年高血圧のガイドラインでは、この降圧目標が年齢によらず同じ数値に統一されました。
以前は75歳以上の方などでは少し緩やかな目標とされていましたが、しっかり血圧を下げた方が心臓の病気や脳卒中を防ぐうえで役立つことが分かってきたためです。ただし、血圧の下げすぎによるふらつき、めまいなどに注意しながら、お一人おひとりに合わせて調整していきます。

コレステロールが高く脂質異常症と言われました。この場合LDLコレステロールだけを見ればよいのですか?
脂質と言えば健診では主にLDLコレステロール、HDLコレステロール、中性脂肪を見ます。これらのいずれかの数値に異常がある場合を「脂質異常症」と言います。「高コレステロール血症」や「高中性脂肪血症」なども同じと考えて下さい。
LDLコレステロールは140mg/dL以上、HDLコレステロールは40mg/dL未満、中性脂肪は空腹時150mg/dL以上もしくは随時採血175mg/dL以上が脂質異常症の診断基準です。
ただしこの基準を超えた方全員が、同じ治療を受けるわけではありません。
同じLDLコレステロールの値でも、その方の年齢、喫煙、血圧、糖尿病、腎臓病、ご家族の病歴、心筋梗塞や脳梗塞などの既往によって、将来起きる病気の危険度が違います。例えば今まで何も病気をしたことのない30歳の男性と、血圧が高く、すでに心筋梗塞になったことがある70歳の男性とでは、将来病気になる可能性が違うのはなんとなく理解頂けると思います。この様にその方の状態を確認し、どこまで数値を下げるのか、そのためにお薬が必要なのかを考えるのですね。

尿酸値が高くても、痛風を起こしたことかなければ大丈夫ですか?
血清尿酸値が7.0mg/dLを超える状態を「高尿酸血症」と呼び、男女とも同じ基準です。尿酸値が高くても、一度も痛風発作を起こしていない方は少なくありません。
ついつい「痛風になったことがないからまだいいか」「痛くないから大丈夫」と思いがちになります。ただそうではなくこれまでの数値の経過、痛風や尿路結石の有無だけでなく腎臓の状態、血圧、体重、飲酒量、服用中のお薬なども確認し、今後どうすればよいかを考えていくことが大切です。
尿酸値は体質、脱水、飲酒、食事、急な減量、お薬などでも変わります。「尿酸値=プリン体」という言葉がイメージできるほどプリン体は有名になってしまいましたが、プリン体だけを極端に避けるのではなく、その方の状況に合った対策を考えます。
そして尿酸値が7.0mg/dLを超えていても、すぐにお薬を始めるわけではありません。お薬が必要かどうかは尿酸値に加えて、痛風発作や尿路結石の経験、腎臓の状態、高血圧や糖尿病などの持病があるかどうかなどを合わせて判断します。そのうえでお薬による治療を始める場合は、尿酸値6.0mg/dL以下を目安に下げていくことが一般的です。

血圧・コレステロールや中性脂肪・尿酸値を一緒に考える理由は何ですか?
三つはそれぞれ違う検査項目ですが、体重、食事、飲酒、運動などの生活背景が重なることがあります。それだけでなく血糖値やHbA1c、肝機能、腎機能の変化が一緒に見つかることもあります。
自動車のメーターパネルに例えると、スピードメーターやエンジンの回転数(最近の車には表示されなくなってきましたね・・・)、ガソリンメーターなどそれぞれは別の表示ですが、「自動車」の状態を知るにはいずれも大切なサインです。
それと同じように血圧・コレステロールや中性脂肪、尿酸値もまったく無関係に、それぞれ独立して存在しているわけではなく、今の「身体」の状態を知る大事なサインです。そしてみらいにわたって心臓、脳、腎臓などの臓器をどう守り、大きな病気を発症しないようにしていくのか、そのためにこれから何をしていくのかという視点や対応が大切なのですね。
またこれらのことを「生活習慣病」といいますが、その名前から自分を責めてしまう方もいらっしゃいます。
しかし実際には体質や生活習慣だけでなく、年齢、仕事、お薬なども複雑に関係するものです。
そしてここが大切ですが、診察は反省会ではありません。これから無理なく続けられることを一緒に探すよい機会ととらえ、ともに進んでいきましょう。
何年もそのままに放置してしまいました。これから受診しても大丈夫でしょうか?
もちろん大丈夫です。むしろ、そう思った「今」こそが受診のよいタイミングなのですね。
「去年も言われたのに受診しなかった」「生活を改善できていないので怒られそう」と心配される必要はありません。
現在の状態を確認し、これからどうするかを一緒に考えていきます。過去の健診結果があれば、その間の変化も確認できますので是非お持ち下さい。
受診時に持参いただきたいもの
受診時には、次のものがあると診察がスムーズになります。
- 今回の健康診断結果一式
- 過去1~3年分の健診結果(お持ちであれば)
- お薬手帳、服用中のお薬やサプリメントが分かるもの
- 朝と夜の家庭血圧の記録(測っている方)
- ご家族に心筋梗塞、脳梗塞や脳出血などの脳卒中、高コレステロール血症、高尿酸血症や尿路結石、痛風などの方がいるかどうかの情報
初診時は、可能なら10時間程度食事をとらずにご来院いただくと、今の正確な状態を確認しやすくなります。ただその場合でもお水はお飲みいただけます。お薬は自己判断で中止せず、飲み方が分からない場合は事前にご確認ください。
そして食事をされた後でも受診できます。その場合は最後に食事をした時間をお伝えください(必要に応じて、後日空腹での検査を行うことがあります)。
目黒みらい内科クリニックで確認できること
当院では、今回と過去の健診結果を拝見し、血圧の再測定、血液検査、尿検査などから、その方に必要な検査を選んで確認します。
必要に応じて心電図、胸部レントゲン検査、頸動脈エコー、腹部エコーなども検討します。すべての方に同じ検査を行うのではなく、健診結果と診察内容から相談して決めていきますのでご安心ください。
そして必ずしも受診したらすぐにお薬が始まるわけではありません。今の状態、将来のことを考えたうえで生活習慣の見直し後に再検査を行い経過を確認していくこともあれば、早めのお薬による治療をご提案することもあります。お薬が必要なときも、目的や注意点をご説明しつつ、ご希望を伺いながら決めていきます。
健診結果を、これからの健康に役立てましょう
健康診断はそれだけで病気を決めつけるものではなく、今の身体の状態に気づくとても大切な機会です。
必要以上に怖がることはありませんが、症状がないからとそのままにせず、しっかりと確認することが大切なのですね。
初めて異常を指摘されて心配な方も、以前から気になっていたものの受診できていなかった方も、どうぞ気負わずにいらしてください。
目黒みらい内科クリニックでは、健診結果を一緒に確認し、必要な検査を考えや今後の対応を分かりやすくご説明します。
結果用紙をお持ちのうえ、Web予約からお気軽にご相談くださいね。
目黒・白金台・上大崎エリアはもちろん、恵比寿・中目黒・五反田・品川区・目黒区・港区・渋谷区など、近隣にお住まいの方やお勤めでいらしている方からも健診後のご相談を承っています。
よくあるご質問
Q. 一つの項目が少し高いだけでも受診した方がよいですか?
A. 健診結果が「要受診」「要精密検査」であれば、症状がなくても一度受診されることをお勧めします。
「要経過観察」の場合でも、前年より数値が上がっている、複数の項目の異常を指摘された、ご家族に若くして心筋梗塞や脳梗塞になった方がいる場合などはご相談ください。
Q. 健診では血圧が高いのに、自宅では正常です。受診は必要ですか?
A. 診察時の緊張で血圧が高くなる「白衣高血圧」の可能性があります。
ただし、家庭血圧を測るタイミングや数日間の平均の値を確認する必要があります。
朝と夜の血圧を記録し、健診結果と一緒にお持ちください。
反対に、健診では正常でもご自宅や職場で高くなる「仮面高血圧」もありますので併せて確認していきます。
Q. LDLコレステロールだけが高く、中性脂肪は正常です。それでも受診した方がいいですか?
A. LDLコレステロールの高値は、それだけでも動脈硬化の危険因子になるため受診をお勧めします。
ただし、治療目標値の設定やお薬の必要性は年齢、喫煙の有無、血圧、糖尿病、腎臓病、心筋梗塞や脳梗塞の既往などによって異なります。
Q. 中性脂肪の数値が高いと言われました。すぐにお薬が必要ですか?
A. 必ずしもそうではありません。
再検査の結果、過去からの変化、生活習慣などを確認し、生活習慣の見直しで経過を見るのか、お薬を始めるのかを一緒に考えます。ただ異常を指摘された数値が非常に高い場合などには、お薬による早めの治療をご提案することがあります。
Q. 尿酸値が高くても、痛風になったことがなければ放置してよいですか?
A. 痛風発作を起こしたことがなくても、尿酸値の程度とこれまでの変化、腎機能、尿路結石の有無、ほかの病気を確認する必要があります。
生活上の対策や次の検査時期、お薬の必要性を相談しましょう。
Q. 血圧、コレステロール、尿酸値を一度に相談できますか?
A. はい。複数の異常は背景が重なることも多いため、まとめて確認することに意味があります。
今回の健診結果一式をお持ちください。血糖値、肝機能、腎機能なども含め、必要な項目を確認し今後の対応を考えていきます。
※本記事は一般的な医療情報をお伝えするもので、個々の診断に代わるものではありません。実際の対応は、症状、検査結果、年齢、持病などによって異なります。
医療法人社団FU-WA
目黒みらい内科クリニック
院長 けい先生
