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尿酸のお話③ ~アルコールとプリン体 ①アルコールのうち、ビールはなぜ悪いと言われるのか?~

こんにちは。目黒駅東口より徒歩3分 目黒みらい内科クリニック 院長のけい先生です。

 

 

今日は

 

アルコールと尿酸、プリン体

 

についてお話しますね。

 

 

・健康診断や病院などで血液検査をして高尿酸血症と言われた

・痛風発作で足の親指の付け根が腫れて、すごく痛い思いをした

 

この様な方々の中にはアルコールが好きな方も少なくありません。

そして

 

アルコールのうち、ビールが悪い

 

と知っていたり、

もしくは人から聞いたりして、

 

ビールをやめて焼酎やワイン、もしくはプリン体カットビールなどに変えよう

 

と思い立ち、実際変えた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

 

ただここで一旦立ち止まって考えてみると、

 

①アルコールのうち、ビールはなぜ悪いと言われるのか?

②焼酎やワインなど、他のアルコールに変えれば本当に大丈夫なのか?

 

という2つの疑問が出てきます。

 

今日はこのうち

 

①アルコールのうち、ビールはなぜ悪いと言われるのか?

 

についてお話しますね。

 


 

①アルコールのうち、ビールはなぜ悪いと言われるのか?

 

 

これはどうしてかといいますと、

 

アルコールの中で、ビールが最もプリン体を多く含んでいるから

 

なのです。

 

アルコールの種類によるプリン体量の違いはこちらをご覧ください。

 

公益財団法人痛風・尿酸財団ホームページ

アルコール飲料中のプリン体含有量

 

ただかなり細かいので、一部を取り出して見てみますね。

 

アルコールを100ml飲んだ時のプリン体量は

 

・蒸留酒(焼酎25%、ウイスキー、ブランデー):0.0~0.4㎎

・醸造酒

ワイン:0.4㎎

日本酒:1.2㎎

発泡酒:2.8㎎~3.9㎎(平均:3.4㎎)

ビール:3.3㎎~6.9㎎(平均:5.1㎎)

地ビール:5.8㎎~16.6㎎(平均:11.2㎎)

紹興酒:11.6㎎

 

となっています。

(平成18年のデータのため現在と異なる場合がありますがご了承ください。)

 

プリン体の量は蒸留酒やワインが少なく、次に日本酒、発泡酒、ビールの順番となっています。

ただ意外にも地ビールと紹興酒のプリン体量が高いんですよね・・・。

 

この中で肝心のビールに含まれているプリン体は100mlあたり平均で5.1㎎です。

缶ビールで考えると平均で

 

350ml 1本・・・約19㎎

500ml 1本・・・約25.5㎎

 

それぞれプリン体が含まれていることなります。

前回のブログで食べ物に含まれるプリン体の量についてお話しましたが、これだけ見ると

 

ビール1本

 

に含まれているプリン体の量は多くないようにも思いますがどうでしょう?

 

尿酸のお話② ~プリン体はどんな食べ物に多いでしょうか~

 

この中の ③プリン体の多い食べ物は? ~スープにも気を付けましょう~

も参考にして下さい。

 

 

ただ・・・これはあくまでも

 

「1本で満足できる方」

 

の場合なんです。

 

ビール1本で満足できる方はまだいいのですが、好きな方は1L、2L・・・と飲むこともあると思います。

水を1L飲んで下さい、と言われたらとても飲めないのに不思議ですよね。

 

 

余談ですがけい先生は小学校4年生の時、何を思ったか友達と水を1L飲んでみよう、ということになりトライした記憶が残っています。

使ったのは飲みほして洗った牛乳パック。これを使って校庭で水をどんどん飲んでみました。

最初は快調だったのですが、ほどなくしてお腹が膨れ、最後気持ち悪くなる始末・・・。

結局1L飲めずにギブアップしました。

この時物事はほどほどにしておくのが大事なんだな、と感じたかどうかは覚えていないですが、それ以来気持ち悪くなる前に水を飲むのをやめるようになりました。

幼少期の体験は強烈ですよね・・・。

 

 

話は戻りますが、ビールをどんどん飲んでいくと

 

1000ml・・・約51㎎

2000ml・・・約102㎎

 

と途端にプリン体の量が上がってきます。

 

けい先生の知り合いでも、ビールはいくら飲んでも酔わないのでピッチャーで頼む、という方もいます。

この場合ピッチャー1杯1800mlなので、約92㎎のプリン体が含まれています。

そうするとプリン体の1日摂取量の目安が400mgと言われていますので、ビールだけで1日の1/4のプリン体をとることになりますね。

 

さらにこれはあくまでビールに含まれる

 

「平均」のプリン体量

 

です。銘柄によってプリン体の量は違います。

機会があれば一度ご自身がよく飲まれるビールの缶やビンの成分一覧表を確認いただき、どれだけのプリン体量が含まれているか確認してはどうでしょうか。

 

 

この時1点注意が必要でして、成分一覧表は

 

1缶もしくは1ビンに含まれている量ではなく

100ml飲んだ場合、どれだけ含まれているか

 

という書き方をされているものが多いのです。

(中には「1本あたり」と書いてあるものもありますので注意して見て下さいね。)

 

また成分一覧表はビールメーカー各社のホームページにも記載されています。

 

アサヒ:ビール・発泡酒・新ジャンル 原材料・成分一覧表 (100ml当たり)

キリン:原材料名・栄養成分等一覧(ビール・発泡酒・新ジャンル)

サッポロ:栄養成分一覧

サントリー:栄養成分一覧(100mlあたり)

 

4社とも「100mlあたり」で表示をされていますので、こちらも参考にしてみて下さいね。

 

よって、どれくらいの量のプリン体をとることになるのかは、

 

500ml飲もう、と思ったら書いてある量を5倍

1000ml飲もう、と思ったら書いてある量を10倍

2000ml飲もう、と思ったら書いてある量を20倍

 

して考えてみて下さい。

決してこの量のビールを飲んでいいですよ、と言っているわけではないですが念のため。

 

 

ここまでよろしいでしょうか?

 


 

今日のお話をまとめると、アルコールのうちビールが悪いと言われるのは

 

①100mlあたりに含まれているプリン体の量が他のアルコールよりも多い

②ビールは飲みやすく、飲む量が増えた場合プリン体の量が多くなる

 

からなのですね。

 

 

それでは

 

ビールをやめて、プリン体の量が少ない焼酎やワイン、もしくはプリン体カットビールなどに変える

 

とよいのか、というと・・・残念ながらそうでもないのです。

 

このことについては次回お話しますね。

 

 

本日も最後までお読みいただきまして誠にありがとうございました。

 

 

けい先生